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Profile

木村 勝彦(准教授)
Katsuhiko Kimura
所属専攻 環境システムマネジメント専攻
専門分野 植物生態学・年輪年代学
最終学歴 大阪市立大学理学研究科
学位 理学修士(大阪市立大学)
詳細 こちら
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主な担当授業科目

生態学概論
生態学は生物が生物・非生物的環境との間でどのような相互作用をもち、どのように生活しているかを明らかにする学問である。この授業では個体群から群集、生態系レベルでの生物の生きざまを概説し、自然に対する生態学的な考え方を習得してもらう。
森林生態学
森林は陸上では最も発達した生態系であり、地球環境の保全にも重要な役割を果たしている。この授業では、1)さまざまな気候条件下に成立する森林の分布、組成、構造、生産力、2)森林生態系での炭素や水などの物質循環、3)森林群集の維持機構としての更新過程、4)長期的な森林植生の変遷と現在の森林の位置づけについて学ぶことで、システムとしての森林を理解することをねらいとする。
保全生物学実験
生物個体群、生物群集の保全をおこなうためには、フィールドでの観察や調査・実験、実験室内での顕微鏡観察や機器を使った分析、採取したデータのコンピュータ解析、さらには遺伝子の扱いに至る幅広い技術が必要である。この実験は生物保全にかかわるさまざまな研究手法の原理の理解と具体的な技術の取得を目的としている。

主な研究

森林群集の更新動態とそれに関わる要因を屋久島のスギ林などで研究してきました。最近は年輪解析により数百年〜千年スケールでの実際の過去の更新履歴を調べています。自然林ではこの他に、樹木の繁殖戦略にかかわる結実などの季節性をマレーシアの熱帯雨林や福島県内の森林でモニタリングしています。これらはサイエンスとして自然を知ることを目的としていますが、この他に応用科学として、森林管理局と共同でスギの植林地で列状間伐を実施し、生物多様性を高める森林施行の研究をしています。また、年輪解析の応用として、放射性炭素年代と年輪年代学を併用した高精度な年代決定や、縄文時代の遺跡から出土した木材の編年など、分野を越えた共同研究も実施しています。
研究写真

高校生のみなさんへ

生物の作り上げる世界は様々な要因が絡み合った複雑なものですが、その中には多くの、ときにうつくしい法則が隠れています。これらを知ることで、例えばある場所の環境が変わった場合などに見通しの良い予測ができるようになります。皆さんもいろんな森へ出かけて研究をしてみませんか?地球環境問題の解決、とまではいかなくとも、自然を見るときの見通しは確実に良くなるはずです。

最近の著作など

1. 木村勝彦・樫村利道 (2004) 年輪解析による尾瀬沼周辺および、尾瀬ヶ原における樹木への人為影響の推定. 尾瀬の保護と復元 26, 45-52. 福島県.
2. 木村勝彦・齋藤智治・中村俊夫 (2004) 青田遺跡における柱根の年輪年代学的解析による建物群の年代関係の検討. 青田遺跡. 新潟県埋蔵文化財調査事業団.

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