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『福島大学 地域創造』第25巻第1号をお届けします。
本号では,論文4編,研究ノート1編,調査報告6編,資料1編を掲載いたしました。ご執筆いただいた方々に御礼申し上げます。本誌の規定上,「論文」はレフェリー制となっております。快く査読をお引き受け下さいました方々にも感謝申し上げます。
前号の編集後記において,本誌は主として「福島大学学術機関リポジトリ」を通じてのネット配布であるにも関わらず,その登録に時間がかかること,また,登録にあたって編集後記が割愛されていることの2点について記したところ,関係の皆様のご尽力により,これまでより迅速に登録していただいた上に,編集後記も過去に遡って登録していただくという,大変望ましい結果となりました。この場を借りてリポジトリご担当の皆様に感謝の意を示すと共に,今後も同様に対応していただくよう改めてお願い申し上げます。
本欄のリポジトリ登録記念として,ここで,本誌の発行母体である地域創造支援センター(CERA)に関する,本号掲載記事の1つにまつわるエピソードを披露したいと思います。後藤氏の研究ノートに登場する福島大学放射線副読本研究会は,CERA登録研究会です。この研究会の登録にあたっては,CERA側から「特段の配慮」をするよう留意点が付され,その1つが「発行物や公開するものには,教員有志の見解であり,大学の統一の見解ではないことを明確にする」ことでした。研究成果等の公表に際しそのような断り書きを入れることが極めて異例なことは,本号の全記事に目を通せば,すぐご理解いただけることでしょう.そこで,CERAの運営会議の際に,センター長にその真意を質したところ,「今回の措置は,放射線問題は危険と思うものから安全と思うものまでワイドレンジな問題であり,特段の配慮を必要とすると判断したためであり,今後,このような特段の配慮を必要とするテーマの研究会を登録する際は,どのような立場の研究会に対してであれ,今回と同様の留意点を付すという措置をとることになる」という回答でした。この対応の評価について後世の方々に委ねたく,このような一幕があったことを埋もれさせないよう,リポジトリに残るこの欄で披露した次第です。
最後に,研究協力課(資料室)を始め,本誌刊行にご尽力いただいた方々に,この場を借りて厚く御礼申し上げます。 (共生システム理工学類 永幡 幸司)
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